近年、生殖医療の重要性が高まる中、胚培養士の役割がますます注目されています。卵子学会やエンブリオロジスト学会による認定資格が存在するものの、資格更新者が少なく、現在の胚培養士の数は2,300人程度と言われています。又、胚培養士そのものの認知度が低く、子供を望んでいる方々には存在自体を知らない方々が多くおります。
晩婚化や高齢出産の増加、少子化の進行において生殖医療を考えるには、胚培養士の存在が不可欠となりました。
胚培養士実力認定会 設立に関して
また、2022年4月には保険適応となり全国各地医療機関で生殖医療を開始する動きが多くみられてきております。益々、生殖医療現場での胚培養士の需要は高まっています。しかし、現在、都市部と地方部での胚培養士の人数格差は顕著であり、生殖医療を行っている医療機関では胚培養士人材が不足し、診療に影響が出ている施設も多数見受けられます。
胚培養士不足は多くの生殖医療施設で深刻な問題となっています。胚培養士は命にかかわる仕事でありながら国家資格ではありません。新しい胚培養士を育成する場も限られています。このような状況を改善するため、当財団では一定の知識や技術を取得している胚培養士の技術を認定するため胚培養士実力認定会を発足しました。胚培養士実力認定会では現在の技術力を相互で確認しICSIなどの作業技術を修得していることを認定することを主としております。又、胚培養士を目指したい、目指している人に現在の技術がどの程度あるかの判定をする会として運営をしていきます。現在の技術の確認判定ですので認定の更新などはございません。当財団法人といたしましては、胚培養士の人材の増加、本人の技術を明確にし、生殖医療現場において自信をもって作業を行ってけるよう、胚培養士の皆さんとともに進んで参る所存でございます。